別院の創建について『寺籍簿』には、その前身の佐世保説教場が、明治23年(1890)、古川現成によって開設されたと記されています。
 他方、別院の記録では、明治32年(1899)に説教場として設立が許可され、同37年に設置されたとも伝えられますが、建立の経緯は残念ながら明らかではありません。
 『宗報』80号(明治41年)には、「佐世保説教場在勤」の任免も見られ、既に当時は、宗派による運営だったと考えられます。

 宗祖650回御遠忌を目前に控えた明治42年(1909)法主(当時)彰如上人は、法義引立のため、長崎方面に巡化し、10月20日には鎮主府を表敬訪問され、佐世保説教場にて帰敬式を行い、209名が受式なさいました。
 この年、御遠忌の三大網領「門末信念の養成・本廟維持の確立・遠忌準備の進捗」を徹底するため、法主自らが全国巡化の決意を表明し、これに呼応して当地では「佐世保説教場創立」が企てられました。翌43年5月25、6の両日に地鎮式、10月1日上棟式、44年5月20日には、盛大に入仏式が挙行されました。
 説教場から別院の昇格は、『寺籍簿』には大正15年12月3日、長崎県知事名で「改称ノ件許可ス」とあります。崇敬区域は当初、市内とその周辺部でありましたが、昭和60年に長崎教区全域に広げられました。
 別院の名にふさわしい八間四面の本堂は、昭和20年6月28日の大空襲にも焼け残り、市内では貴重な木造建築物のひとつです。
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